大切なのはチャレンジすること

 進学塾・個別指導GROWINGは、先日5/20で17周年を迎えることができました。日生・猪名川地区に根をはり、ここまで途切れることなく指導を続けることができたのは、生徒・保護者の皆様との素晴らしい出会い、そしてご理解・ご協力があったからこそであり、このひとつひとつに感謝しています。ありがとうございます。

 生徒や保護者の方とのやりとりを通して、1年1年学び、そして考えを深めてきました。この1年を思い返すだけでも、たくさんの貴重な体験がよみがえります。高校入試結果がふるわなかった受験生の自宅にうかがい玄関を開け目が合った途端、思いがあふれだして涙が止まらなくなった生徒の表情。入塾して1年と少し経ってから、わが子の特性について打ち明けていただき、のどのつかえがとれたご様子の保護者懇談。言われのないことで学校へ通うのが困難になり、つらい思いをされている保護者の方の声。同じ学校に2度断られ、それでも3月の公立高校入試に向かう受験生の姿。東京大学の入学式で総代として宣誓書を読み上げる元塾生。うれしいこともそうでないことも、思いを共有することですべてがぼくの学びとなり、その学びが次の指導へとつながっていく、そんな思いを強くする年でした。生徒それぞれの大きな通過点に立ち会える自分自身がいかにめぐまれているか、かみしめる年でもありました。

 さて、2022年度入試を振り返り、あらためて気づかされたことがあります。それはチャレンジすることの大切さです。届くかどうか分からない志望校にチャレンジすると決めた時、目の前にはプレッシャーが高い壁となって現れます。怖さや孤独と闘うことになります。だめだったらどうしよう、恥ずかしさを飲み込むことになります。チャレンジするというのは、よりいっそうの努力が求められるだけでなく、さまざまな感情を受け入れ自分と向き合うということ。だから、チャレンジして悔しい思いをした人は、もはや大きな財産を手に入れているので、後悔などする必要はありません。たまたま歓喜の声をあげるのが先送りになっただけです。前を向いて、また次の大学受験や就職活動に向かって努力してくださいね。継続的な努力は圧倒的な力となって、また無言の粘り強さとなってあなたの頼もしい味方となってくれるはずです。チャレンジすること自体に大きな意味があることを再認識した2022年度入試でした。
 
 この17年の間、生徒や保護者の方に、たくさん育てていただきました。ありがとうございます。ところで、何年も前に、お世話になっている人から質問されたことがあります。「今まで生きてきた中で、一番楽しかったのはいつ?」バスケットボールに明け暮れた学生時代を探しましたが、うまく答えることができないぼくに、その人は「俺は今が一番楽しいわ。」と言いました。「自分が歩んできた道の延長である今をどう捉えるかが大切で、過去の楽しさの大小を比べることはさほど重要ではない」、数年ののち、自分なりの答えが見つかりました。生徒ひとりひとりの感動的な物語に立ち会うありがたい経験が増えていく中で、このやりとりは知らず知らずのうちに自分の授業にも大きな影響を与えてくれました。

 デジタルが進んでもGROWINGはアナログを得意とする塾。生まれてはじめてラインをしたのが、ちょうど1年前の今日である者が言うわけですから、間違いありません。少々厳しい塾だけど、ややこしい性格の塾長がいる塾だけど、たっぷりと血が通っている塾である、そう自負しながら、1年また1年と歩みを進めていきます。日生・猪名川地区の皆様、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

2022年6月4日  進学塾・個別指導GROWING  塾長 中田真彰

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